第16章 グレイ scene1
胸の先を智くんの指が掠めていく。
「あっ…んっ…」
思わず甘い声が漏れてしまって、恥ずかしくなる。
「翔…かわいい…もっと声聞かせて?」
「いや…智くん…」
跨ってる智くんの中心が熱く硬くなっているのがわかった。
「智くんのここ…」
「翔に触ると、いつもこうなるよ…?」
「ほんと…?」
「そうだよ…ね、触って…?」
智くんの手が、俺の手を引いてそこに導く。
そっと触れたそこは、予想以上に滾っていた。
「え…凄い…智くん…」
「翔くんに挿れること考えたら、こうなったんだよ?」
途端に頬が赤くなる。
「いや…智くんのバカ…」
「翔…なんで赤くなったの…?」
「いや…意地悪言わないで…」
くすくす笑いながら、また俺の首筋を舐めだした。
指は胸の先端を執拗に嬲ってる。
「あ…あぁ…さと…」
「翔…かわいいよ…俺だけのものになってよ…」
「智くんだけのものだよ…?」
「今はね…」
そう言うと、悲しそうな顔をした。
「智くん…いや…そんな顔しないで…?」
「翔がこんな顔、させてるんだよ」
ちゅっと首筋を吸われて、快感が走る。