第15章 インディゴ scene3
「ニノと潤に抱かれたの…?」
「え…?」
「ごめんね…翔くんのこと放っといて…」
「なんで…?なんでだよ…」
二人は目をあわせて、気まずそうに俺の顔を見た。
「翔ちゃんに、喜んで欲しくて…」
「え?」
「二人でね、準備してたんだ…」
「えっ…なんのこと?」
「…誕生日…の準備してた…」
「えっ…俺の?」
「うん…準備に夢中になっちゃって…ごめん…ホント…」
「智くん…雅紀…」
その時、部屋をノックする音が聞こえた。
ニノと潤が服を着て、顔だけこちらに見せた。
「俺たちさ、出かけるから…」
「えっ…」
「ゆっくりしていきなよ、ね?」
「待って…それなら俺達が帰るから…」
雅紀が焦って立上がる。
「んふふ…翔ちゃん、もうトロトロだよ…?」
「「えっ」」
「良い加減に解して置きましたから…」
ニノがにやりと笑う。
「ばっ…ばかっ!ニノっ!」
「俺達も参加していいなら、参加するけど?」
潤がおどけながら言うと、智くんと雅紀は俺をぎゅっと抱きしめた。
「「だめっ」」
二人はくすくす笑うと、扉を閉めた。