• テキストサイズ

カラフルⅡ【気象系BL小説】

第14章 檸檬


「…こいつ…」


相葉さんがなんとも言えない顔で、カズヤを見つめた。


ドライヤーを止めて、カズヤを起こす。


「カズヤ?」


「んー…?」


「あのね。内藤、もう来ないからね?」


「え?」


徐々にカズヤの目が覚めてくる。


「ちゃんと話つけてきたからね?」


翔さんがカズヤの頬に触れる。


「え…どう、して…?」


「翔ちゃんと和が探して、話してくれたんだよ?」


相葉さんが後ろからぎゅっとカズヤを抱きしめた。


「話、聞いてくれたの…?パパ…」


「聞いてくれたよ。もう、大丈夫だからね…?」


「ほんとに…?」


「うん。だから、安心して大学いきな?」


「ほんと?」


「ほんとだよ。だから言ったろ?甘えていいって…」


「にーの…」


「カズヤは安心して、勉強するんだよ」


「うん…」


カズヤの目からぽろりと涙が一粒だけ零れた。


でも、それ以上は出なかった。


安心してまぶたを閉じて、そのまま寝息を立て始めた。


相葉さんの胸に凭れながら、とっても幸せそうな顔してる。


「ふふ…安心しちゃて…」


頬を撫でると、ちょっとだけくすぐったそうな顔をした。
/ 1015ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp