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カラフルⅡ【気象系BL小説】

第2章 アザリア


「じゃあ…傍にいる…」


嬉しかった。


潤の背中に手を回すと、ぎゅっと抱きついた。


「うれ、しい…」


気持ちにブレーキが掛けられない。


素直に思ってることを言ってしまう。


「なんで…嬉しいの…」


「わかんない…」


潤の胸にぎゅっと顔を押し付ける。


きっと顔が赤い。


見られたくない。


「シャンプーの匂い…」


潤が俺の髪に顔を埋めた。


くすぐったくてたまらなかった。


「やだ…」


くすくす笑いながら身を捩ると、ぐいっと引き寄せられる。


「離さないよ…?」


「…潤…」


そのまま俺達は、玄関でずっと抱き合ってた。


潤の熱が心地いい。


俺も離したくなかった。


うっとりと目を閉じた。


潤の身体が少し離れたかと思うと、唇が重なった。


俺の唇は、それを受け入れた。


少し開いた隙間から、潤の舌が入ってきた。


嫌じゃなかった。


むしろ、



嬉しかった。



こうなることをずっと本当は望んでた気がする。


あの初夏の日。


初めて出会った時から。
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