第13章 インディゴ scene2
「ほ、ほんとにこれでいいのかな…」
鏡に映る自分に疑問を覚える。
コンサートを終え、自宅に帰ってきて、速攻でニノから教えられた通りにしてみたけど…
本当に大丈夫なのか…?
雅紀は一旦自宅に寄ってから俺の家にくることになってるから、まだ時間はあるけど…
「翔くーん?」
玄関が開いて、智くんがやってきた。
「お酒、もってきたよー?」
智くんには、ささやかな宴のお酒をお願いしてあった。
「あ、今行くー」
そのまま玄関に出て行ったら、智くんがぎょっとした。
そのまま固まって動かなくなってしまった。
「え…やっぱ変かな…?」
「翔くん…」
「あ、智くんの分もあるんだよ?」
「ええ!?」
「さ、雅紀来る前に準備しよ?」
そそくさと洗面所に連れていく。
雅紀…喜んでくれるかなぁ…
一生懸命智くんの準備をして、急いで部屋に引き返した。
食事の準備を二人でしてたら、雅紀が入ってきた。
「おつかれ~。ケーキ持ってきたよ!」
リビングに入ってきた雅紀は、そのまま固まった。
「は…?え…?」
俺と智くんは、なんとも言えない気まずい顔をした。