第13章 インディゴ scene2
「ふぇ…ぐすっ…ひっく…」
「もう…泣くなよ…」
「だって…」
「ごめんね…翔ちゃん…」
「だってぇ…」
散々ふたりにえっちなことされて…
足元に転がる数多のティッシュ…
恥ずかしすぎる…
「わかったから…ね?」
ぎゅっと智くんが頭を引き寄せて抱きしめてくれる。
「えっ…うぇっ…」
「そんなに泣いちゃだめでしょ?」
そんなこと言われても…止らない…
こんなところでされたショックが抜けなくて…
泣いてたらコンサートに差し支えるのはわかってるのに…
コンコンとノックの音。
「どう?」
ニノの声。
「ごめん…ちょっとショック受けたみたいで…」
「えっ!?」
「とにかく潤は会場戻ってくれる?」
「あ、ああ…」
「お前いないと、あっち進まないだろ?」
「いや、リーダーも来てもらわないと…」
「あ、そっか…」
「じゃあ…私と相葉さんが見てるから、行ってくださいよ」
「ごめん、頼む」
智くんが立上がる。
「翔くん…ごめんね」
コクリと頷くと、安心した顔をして智くんは歩いて行った。
「とりあえず、相葉さん、コレ片付けてくれる?」
床に落ちるティッシュを指差した。