第13章 インディゴ scene2
ニノは敏感なやつだから、俺と智くんがなんかいい雰囲気になったのは察してたみたいだけど、雅紀のことは気づかなかったみたくて。
驚愕した顔のまま暫く固まってたのがおかしくて。
しばらく3人でその話題で笑った。
ニノと潤も、俺達がそういう関係だっていうことを知って、なんかほっとしたみたくて。
5人でいるときは、お互いに変な気を使うこともなくなった。
福岡では、大きなトラブルもなく。
公演は無事に終了した。
嵐のメンバー間、お互いに楽になる要素を見つけられたのも大きな収穫だった。
以前よりも、俺達はより絆が深まった気がする。
福岡の楽屋で撮った写真は、どれもみんないい顔してる。
俺は必死にプリンターで焼いて、全員に写真を渡した。
こんなこと、久しぶりだった。
写真を手渡した時、雅紀も智くんも驚いた顔してたけど…
ふたりともすっごく喜んでくれて。
そんな二人の笑顔を見てる俺も、すっごく嬉しくなって。
いつまでもいつまでも、この笑顔をずっと見ていたい、そう思った。
「なんでニノ、雅紀のこと気づかなかったんだろ?」
「ん?だって俺、まったく関係ないですって芝居してたもん」
「うわ、悪いやつ」
智くんのセリフに噴き出した。