第13章 インディゴ scene2
「翔くん…」
「じゃあ、俺もここにいようかな…」
雅紀も反対側で横たわった。
「んふ…俺、幸せものだね…」
「え?」
「だって、コンサートであんなにきゃーきゃー言われてる人たちに添い寝してもらってるんだもん」
「あなただってキャーキャー言われてるでしょ?」
「んふ…そうかな…」
「そうだよ」
そっと額にキスすると、目を閉じた。
「俺…ほんとに幸せだなぁ…」
「幸せだねぇ…」
雅紀が智くんの身体に腕を載せる。
俺もお腹に手を載せた。
「翔くんも雅紀も…俺のもの…」
雅紀がちゅっと智くんにキスする。
「バカ…伝染るからやめろ…」
「いいよ…うつしたら治るっていうじゃん」
「喉、弱い癖に何言ってんだ」
「大丈夫。俺、歌ってないから」
智くんが笑い出して、雅紀も俺も笑った。
「ここにいるから、智くん、眠って?」
「うん…ありがと…翔くん…」
そのままとろとろと眠りに誘われていった。
俺達も、そのまま眠りに落ちていく。
お互いのぬくもりが心地よかった。
コンサートの爽快感のある疲れが、俺を深い眠りに誘った。