第2章 アザリア
大野さんとニノと雅紀がシャワーへ向かった。
俺はそれを見送りながら、ソファでなんとか身体を起こしてた。
3人の姿が見えなくなった瞬間、ソファに倒れこんだ。
身体が熱い。
早く服を脱ぎたい。
濡れていて気持ち悪い。
楽屋に誰かきたから起きようとしたけど、できなかった。
それきり、俺の記憶は途絶えた。
気がついたら自宅で寝てた。
外は真っ暗で。
パジャマを着せられてた。
マネージャーが送り届けてくれたんだろう。
打ち上げどうなったんだろう…
俺の大量の荷物はどうしたんだろう。
ベッドから降りて立ち上がってみたら、足に力が入ったから寝室を出た。
リビングに行ったら、荷物が積み上げてあった。
カバンからスマホを探しだしてチェックする。
皆から、後輩から、スタッフから俺を労るメッセージがたくさん届いていた。
文面を読んでいくと、もう打ち上げはお開きになったようだった。
時間は朝の5時。
一人、取り残された気分になりながらも、なんだかほっとした。
打ち上げであんな姿晒さなかっただけ、マシだと思おう。
ローテーブルの上に、薬の袋が置いてあった。
俺はそれを開けて、中身を確認して飲んだ。
そのまままた、寝室へ戻って眠りについた。
泥のように眠った。