第10章 チャイニーズ・ローズ
「なんだよ…ほんとのことだろ…?」
『潤…ひどいよ…』
「そうだよ…コイツはね、アンタと付き合う前から俺のこと好きなんだよ?酷いだろ…?」
「翔くんっ…」
『潤…ほんとなの…?』
「だから、本当だって…」
『櫻井さんは黙ってて…!』
「怖いなぁ…いつも可愛いのに…」
『潤…お願い…答えて…』
何も…言えなかった…
全部、本当のことだったから…
「潤…おいで…」
翔くんがスマホをベッドに投げ出した。
ふらふらとその胸に飛び込んだ。
ぎゅっと抱きしめられると、安心できた。
翔くんの手が、いつのまにかローションを纏ってて。
俺の後ろに入ってきて。
すぐに翔くんが入ってきて…
視界が揺れて、現実なのか夢なのかわからなくなった。
「あっ…翔くんっ…だめっ…」
「ダメじゃないだろ…俺を咥え込んでるの、誰のケツだよ…」
「やめっ…あっ…」
奥までずぶりと挿されて、なに考えられなくなった。
「あっ…あああっ…翔くんっ‥気持ちいいっ…」
「潤…かわいいよ…もっと鳴けよ…」
「あっ…んっ…う…しょーくんっ‥すきっ…もっと…」
「潤…もっとやるよ…俺を…」
スマホから、通話を切断する音が聞こえた。