第9章 きみどり scene4
「智…きて…」
「かず…」
かずの瞳が潤んで…
いたずらっこみたいな顔してたのに。
頬を染めて、俺を求めてる…
「いいの…?」
「いいよ…智が欲しい…」
自らスエットを脱いだ。
「智も…脱いで…?」
オロオロしてると、かずが俺のスエットを脱がせた。
「ね…聞かせてやろうよ…翔さんに…」
「え…?なんで?」
「あ…」
かずはきまりが悪そうな顔をした。
「翔さんね…あなたに盛ったの…薬…」
「えっ…」
「この前の媚薬…」
「だから…あんなに…」
「そう。だから、ね?」
にっこり笑って、俺を抱き寄せた。
「翔さんは今日、お預けだから」
そういうと、くすくす笑い出した。
このいたずらっこが…
どうせ、お前の考えた計画だろ?
…いいよ…乗ってやるよ…
「かず…」
耳たぶに吸い付くと、かずの身体がびくっと跳ねた。
「智…」
「いいよ…翔ちゃんに聞かせてやろ…?」
もったいないけどね…
かずの可愛い声を聴かせるなんて…
でも…いい。
お前が喜ぶなら。
「あ…さと…」
「かず…かわいい…もっと声ききたい…」