第9章 きみどり scene4
「あ…のさ、潤…」
「ん?なあに?」
「潤は…あれ、使ったことあるの…?」
「アレって?」
「だから…あの…」
「ん?」
「び、媚薬…」
「えっ…」
みるみる耳まで真っ赤になる。
あるんだ…
「なっ…なんだよ急にっ…」
乱暴に、食べ物をタッパに詰めてる。
「さっきね、大野さん、盛られたんだよね…翔さんに…」
「えっ…!?だから様子おかしかったの!?」
だよね…俺が風呂行ってる間、相当様子おかしかったんだろうね…
「そ、だからね…俺たちあんなことになったのね…」
「あ…そうだったんだ…なんかごめんね…うちのいたずらっこが…」
「そうだよ…あんた、しっかり手綱持っといてよ…」
「だめだよ…二人ががりで持ってても、あの暴れん坊押さえられないんだもん…」
「暴君だな…翔さん…」
ふたりで深い溜息をついた。
「で、ね。潤…」
俺はある提案を潤にした。
それを聞いた潤は、にやりと笑った。
快諾してくれて、なんとか俺の計画は成功しそうだった。
キッチンから出ると、リビングへ向かった。
ドアを開けると、相葉さんが後片付けしてた。