第1章 しあわせはここにある-parallel-
大野side
かずが俺の上で一生懸命腰を振っている。
地獄に落としてしまった。
じゃあ、もうどこまでも一緒に行こう。
かずと一緒にどこまでも。
かずの顔に汗が浮かんでいる。
出会った頃はまだ子供だった。
こんなに大人の顔をするようになった。
愛おしくなって頬に手を当てた。
かずが笑う。
「…おいで…かず…」
かずが俺に身体を預ける。
繋がったまま俺たちは抱き合った。
「智…どこまでも一緒だよ…?」
「うん…一緒に行こうね…」
幸せだった。
俺の汚さは消えないかもしれない。
でもかずと一緒なら…
生きていけるかもしれない。
汚物にまみれたままの俺を包み込んでくれるから。
かずの眉間にシワが寄る。
俺はそれを指で伸ばす。
「ふふ…なにやってんの…」
「だって…」
思わず二人で微笑み合う。
「智…中に出してもいい…?」
「出したらどうなるか知ってる?」
「え?どうなるの?」
「俺のお腹が壊れるの」
「マジで!?」
「ふふ…でもいいよ…たくさん出して…」
「やだ…だめだよ…」
俺は足でかずを捕まえた。
こんなこと、やったことがなかった。
「ちょっ…智っ…」
「いいから…」
そういって俺は腰を動かした。