第1章 しあわせはここにある-parallel-
うん、と言ってくれた。
それがとてつもなく嬉しかった。
一緒に罪を背負う。
一緒に地獄に行ける。
一緒に。
俺は腰をゆっくりと進めた。
「ん…かずっ…」
大野さんの手が枕を掴んだ。
俺はその手を取ってぎゅっと握った。
「痛かったら…辛かったら言って?やめるから…」
大野さんは首を横にブンブン振った。
「やだ…やめないで…」
泣いていた。
なんの涙なのかはわからない。
歓喜の涙ならいいな。
俺はまた腰を進めた。
中は熱くて、狭くて。
でも、ものすごく気持ちよくて。
吸い付いて。
もう出そうだった。
「うっ…あ…もう…だめだ…俺…」
我慢できなくて、つい言ってしまった。
「いいよ…かず…イっていいよ…」
「だめ…一緒に…」
「また、イけばいいよ…」
そう言って笑った。
誘ってるみたいに。
俺は本能の赴くまま、腰を動かした。
一生懸命イってしまうのを堪えた。
大野さんの身体がビクビクと跳ねる。
俺がそうさせているのが嬉しい。
たまらなく嬉しかった。
突き上げると、嬌声を上げた。
「かず…もっと…もっと欲しい…」
泣きながら大野さんは何度もイった。
俺はそれを夢みたいな気持ちで見ていた。