第9章 きみどり scene4
「なんでもない…」
ぎゅっとかずに抱きついた。
いつもとは逆…
でもなんだか、今日はそれが心地いい。
「大丈夫だから…智…」
「うん…」
中に入っていた指が急に抜かれた。
「あっ…」
ビクビクと身体が揺れた。
また快感が突き抜けていく。
なんとかこらえていると、かずがまたキスをくれた。
「智…かわいい…」
「やっ…そんなこと言うなっ…」
恥ずかしくなって、顔を腕で隠した。
「だーめ…顔、見せて?」
腕を解かれて、じっと見つめられる。
「やだ…そんなに見るな…」
「だって…こんな智、初めてみるんだもん…」
お互い、みたことのない姿を見てるんだ…
「かずも…いつもと違う…」
「そう…?」
「男みたい…」
「男だし…」
「だって、いつもかわいいもん…」
「今日の智、とびきりかわいいよ…」
「やだ…恥ずかしいよ…」
「好きだよ…かわいい智も…」
ちゅっと音を立てながら、かずがまた全身にキスを始めた。
「んっ…あ…俺もっ…かずっ…すきっ…」
「ありがと…智…」
かずが起き上がって、腰をぐいっと押し付けてきた。