第8章 インディゴ scene1
雅紀の動きが俺の手の動きに合わせて早くなった。
「んっ…ふ…っ…」
智くんの口から溢れ出る吐息が、だんだん切羽詰まってきて。
雅紀が唇を離すと、止らない。
「あっ…ま、さきっ…止めないでっ…」
「智…俺、もう…」
「雅紀ぃっ…キモチ、いいっ…」
「智っ…」
雅紀の動きが更に早くなって。
腰を打ち付ける音が、一層高くなった。
「翔ちゃんもっ…一緒にきもちよくなろ…?」
俺の手をどけると、智くんの手の上から雅紀が俺を握りこんだ。
「あっ…」
「熱い…翔ちゃんっ…」
身体の熱がせり上がってきて。
もう出したい。
「っ…皆でいっしょにっ…」
智が喘ぎながら、声を上げた。
「いいよっ…俺、もうっ…」
「俺もっ…」
三人が一つのカタマリになったかと思った。
身体がありえないほど熱くなって、汗を飛び散らせた。
その瞬間、三人で小さな声を上げた。
快感に突き上げられて、頭が真っ白になった。
雅紀が、俺と智くんをぎゅうっと抱きしめてベッドに倒れこんだ。
「智…お誕生日…おめでと…」
「ありがと…」
智くんの目尻から、また綺麗な雫が零れた。