第8章 インディゴ scene1
「智くん…?」
荒い息を吐きながら、雅紀をぎゅうっと抱きしめている。
「ん…?」
「痛くなかった…?」
「ちょっと…いたい…」
「ごめんね…」
そっと髪を撫でると、智くんは微笑んだ。
「誕生日プレゼント、ありがとう」
雅紀の顔を上げた。
「雅紀も、ありがとうね…」
ちゅっと音をたてて、雅紀の唇にキスをした。
「智…俺も挿れたい」
「え」
「お願い。我慢できないよ…」
泣きそうな顔で雅紀が、智くんの手を自分のモノへ導いた。
「俺も、智にプレゼントする…」
腕をベッドについて起き上がると、智くんの足の間に素早く身体を滑らせた。
「待ってっ…!」
「ごめんっ…」
雅紀が身体を動かした。
「あああっ…待ってっ…待ってっ…」
「ん…う…智…」
雅紀が智くんに入っていくのが見えた。
たまらなく、ぞくぞくした。
「雅紀ぃっ…」
目の端から溢れ出る涙に、思わず唇を這わせた。
「智くん…かわいい…」
「翔っ…」
すがるような目で俺を見上げてくる。
「大丈夫だよ…俺の手、握って…?」
「あ…あ…雅紀が…」
「うん…入ってるね…」
また、涙が伝い落ちた。