第8章 インディゴ scene1
「ねえ…智くんもキモチイイの…?」
「わか…な…初めてだから…」
「えっ…」
雅紀を振り返ると、くすっと笑われた。
「言ってなかったっけ?」
言ってない…雅紀のやつ…
「ごめんね…智くん…初めて貰っちゃった…」
「う…あ…翔…」
不安げに瞬いて、俺の身体を引き寄せる。
「智くん…俺をあげるから…気持ちよくなって…」
「翔…」
智くんが俺の肩を掴むと、そっと腰を引いた。
ゆっくりと戻していくと、智くんの身体に力が入る。
「智くん…力ぬいて…」
ゆっくりと内ももを撫でたら、少し力が抜けて。
「そうだよ…いい子だね…」
髪を撫でると、嬉しそうに微笑んだ。
「翔と…一つになってるんだね…」
蕩けるような笑顔を見せられて。
理性が吹っ飛びそうになった。
「智っ…ごめんっ…」
かろうじてそれだけ言うと、激しく腰を打ちつけた。
「あっ…ああっ…待ってっ…待ってっ…」
ぎゅうっと肩を掴まれても止まらなくて。
「智くん…好きだよ…好き…」
涙を流しながら喘ぐ智くんを揺さぶった。
雅紀が横からすっと手を伸ばしてきて、智くんを握りこんだ。
「智…触るよ?」
そう言って、ゆるゆると手を動かし始めた。