第8章 インディゴ scene1
すっかり洗い終わって、すこし浴槽に入って。
身体を温めたら、3人であがって身体を拭きあった。
雅紀が智くんにじゃれついて、子犬のようだった。
その笑顔を見てたら、なんだか勇気が湧いてきて。
俺も智くんに抱きついた。
「翔…」
智くんの嬉しそうな声が聞こえて、耳まで赤くなるのを感じた。
「ベッド…いこ…?」
小さな声しかでなかった。
でも智くんはまっすぐ俺をみて、微笑んだ。
「なに?誕生日プレゼント、くれるの?」
読まれたか。
「うん…あげる…」
俺は智くんの手を引いて、リビングへ向かった。
今日の部屋は、マネージャーに頼んでベッドルームが別のタイプにしてもらった。
部屋にはいると、薄明かりのなか智くんをベッドに導いた。
「俺からのプレゼント、貰ってくれる…?」
「…喜んで」
智くんは俺の腰を引き寄せると、バスローブ越しに、俺の腹に顔を埋めた。
「翔が、欲しい…」
「うん…あげる…」
雅紀が後ろから俺のバスローブを脱がした。
「じゃあ…お手伝いするね…?」
背中に、雅紀の唇が触れた。
同時に、腹に智くんの唇が触れた。
鳥肌が立った。
少し、怖かった。