第1章 しあわせはここにある-parallel-
二宮side
もう止まれなかった。
大野さんが”ちょうだい”といった。
それは妖艶な顔をしていた。
こんな顔してたら襲われるに決まってる…
こんな顔で見られたら、何度だって犯したくなる。
馬鹿だこの人…俺たちを守るためにこんな顔までしてたのか…
俺は大野さんの腰を高々と持ち上げた。
やりかたなんか知らない。
けど、男がするのってここでしょ?
大野さんの後ろを舐めた。
ちょっと舌で触れると、大野さんの身体が震えた。
「んんんっ…かずっ…そんなとこ舐めちゃだめっ…」
そこは想像よりもやわらかくて。
舌で何度もそこをつついていたら、大野さんが身を捩った。
仕方ないから、指をそこに入れた。
「あっ…ああああっ…かずっ…」
急に大野さんのアソコが屹立した。
凄い…こんなになるんだ…
指を出し入れしているうちに、引っかかるようになってきた。
そっか…男って濡れないんだ。
どうしたらいいんだろ。
なにかぬるぬるするもの…
俺は大野さんの腰をベッドに下ろす。
「智…なにか滑るもの探してくるね…」
大野さんがとろんとした顔をこちらに向けた。
「いらない…そんなの…」
「え…?」
「いつもそのまんま挿れられてた」
乾いた笑いが口から漏れた。