• テキストサイズ

カラフルⅡ【気象系BL小説】

第8章 インディゴ scene1


「…いらっしゃい…」


玄関のドアを開けると、二人は微笑んで入ってきた。


「おじゃましまーす」


声を背中に聞きながら、どうしていいかわからなかった。


「翔くん?」


智くんが呼びかけても、振り返ることができなかった。


なんで…なんで二人でくるの…?


なんで…?


仲良さそうに玄関で立ってる二人。


また心臓がきゅっと縮んだ。


「…入って」


それだけいうと、リビングのドアを開けた。


そのまますぐにキッチンに行って、二人の為にコーヒーをセットした。


「わー翔ちゃん、部屋散らかってる~」


雅紀の声が聴こえて慌ててリビングに出る。


「ごっ…ごめんっすぐ片付けるからっ…」


慌てて脱ぎ散らかした衣服を片付けて、洗濯機にぶち込んだ。


リビングに戻ると、智くんと雅紀は微笑んで俺を見つめた。


「大丈夫だよ。そんな慌てなくて」


くすくす笑われて、消えたかった。


「ごめん…適当にその辺に座ってて?」


それだけいって、またキッチンに立てこもった。


どういうつもりで二人がここにきたのか、考えたかった。


「翔くん…?」


智くんが、キッチンの入口で、また俺を見つめてる。


お願い…


心、かき乱さないでよ…
/ 1015ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp