• テキストサイズ

カラフルⅡ【気象系BL小説】

第8章 インディゴ scene1


「もう…翔ちゃんたら…」


さらさらと撫でられる前髪が気持ちよくて…


目を閉じていた。


「翔ちゃん…また変な事、しちゃうよ…?」


しても、いい


でも…


「ん…起きるよ…」


雅紀が用意してくれた朝食を食べて、一緒に家を出た。


「局まで送るよ」


そう言ってくれるから、甘える事にした。


雅紀と離れがたかった。


もうちょっと、一緒に居たかった。


なんで…なんでこんな気持ちになってるんだろう。


もっと、本当は触って欲しかった。


もっと、本当は…


でも、


「翔ちゃん、どうしたの?」


雅紀が微笑んでる。


雅紀は、どうして?


どうしてあんなことしたの?


智くんというひとがいるのに…


「なんでも…ないよ…」


雅紀が手を伸ばして、俺の手を握った。


「また…遊びに来てくれる…?」


「え…?」


「へっ、変な事しないからっ…」


「…うん…」


俺、今、顔、赤い…


どうして?


どうしてこんな事が堪らなく嬉しいんだろう。


「雅紀…」


「ん?」


「智くんは…雅紀の…」


「え…」


「恋人なの…?」


「えっ…えっと…まあ、そうだよ…」


頭が真っ白になった。
/ 1015ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp