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カラフルⅡ【気象系BL小説】

第8章 インディゴ scene1


「どうぞ。翔ちゃん」


雅紀がコーヒーを出してくれた。


ソファに座って落ち着かなくて。


そわそわしてたら、雅紀に笑われた。


「どうしたの?翔ちゃん」


そういう雅紀も、スリッパ別々の履いてるし、キッチンミトンをつけたままコーヒー飲もうとするし。


お互い、落ち着きがなくて怪しいやつだった。


「あ…えと、なんか腹減ったね?なんか作ろうか?」


「えっ…悪いよ」


「いいの、いいの!蕎麦でいい?」


ちゃんと俺の好きな物をセレクトしてくれる…


智くんのこと、責めるつもりじゃないの…?


「俺も、手伝う」


ぼそっというと、雅紀が微笑んだ。


「ありがとう。翔ちゃん」


二人でキッチンに立つ。


こんなこと初めてで、新鮮だった。


時々、肘と肘がぶつかり合って。


目があってふふっと笑い合う。


雅紀の笑顔がとても優しくて。


居心地が良くて。


智くんとキスしたこと、忘れそうになる。


心臓が、ドキドキ…


俺、ほんとどうしたんだろ…


「翔ちゃん?」


「えっ…?」


「どうしたの?ぼーっとして」


「いや…なんでもない」


慌てて三つ葉を切る作業に戻る。
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