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カラフルⅡ【気象系BL小説】

第8章 インディゴ scene1


そのままリビングへ行って、智くんをソファに座らせると、キッチンへ立った。


お茶でも淹れようと思って。


「翔くん…少し座りなよ…」


智くんがキッチンの入り口で、呆れたように言った。


「あ…でもお客様だし…お茶だけでも、ね?」


「そんなのいいのに…」


そう言って、壁に凭れかかって笑う顔が、とてもまぶしい。


見てられなくて、目を逸らした。


「翔くん…?」


不思議そうな声。


「ん。今、お茶持って行くから、座ってて」


すると智くんがキッチンに入ってきて、俺の傍に立った。


「え…?」


「俺、コーヒーがいいな」


「眠れなくなるよ…?」


「んふ。俺、平気なの。だから、ちょうだい?」


かわいく首をひねって、俺の顔を覗き込んできた。


ヤバ…


心臓、口から出てないかな…


「翔くん?」


智くんの顔が近づいてくる。


かわいいな…なんて透明な目してるんだろう…


なんで…?男なのに…


「わあっ!翔くんやかん!」


智くんの声で我に返った。


やかんからお湯がどぼどぼ吹き出してた。


「やっべ入れすぎた!」


火を消して、慌ててやかんの蓋を開けようとした。


「翔くん!危ないっ!」

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