第1章 しあわせはここにある-parallel-
「あっ…かず…」
大野さんの身体が撓った。
仰け反った首を丁寧に舐める。
「あっ…ああっ…かず…かず…」
大野さんの手が俺の肩を掴む。
「辛かったら言ってね…俺…初めてだから…」
「…え…?」
「だから…セックスするの…初めてなんだよ…」
「ほんと…?」
「うん…だから…辛かったら言ってね…」
そうなりそうなことはあったけど…
なにかが邪魔して、俺は童貞のままだった。
でも、今はこれでよかったと思ってる。
初めてが大野さんで。
首筋を舐めながら、大野さんのズボンを脱がした。
全部脱がしたら、大野さんを握りこんだ。
大野さんの身体が震えだした。
「大丈夫だよ…大野さん…」
「さと、し…」
「え?」
「名前で、呼んで…」
「…うん…智…」
智を扱くと、震えが一層大きくなった。
俺は乳首に唇を這わせた。
口の中に入れると、転がすようにそれを舐めた。
ビクビクと身体が揺れた。
「あぁ…はぁっ…かず…」
俺の髪を掴む手が優しい。
もっと感じて。
俺を感じて。