第7章 虫襖-ムシアオ-
「ね…ニノ…気持ちいい?」
痛みに答えられないでいると、ますます雅紀は自身を俺にねじ込む。
「すごい…ニノの中、こんななんだ…俺、すぐ出ちゃうよ…」
うっとりとした声で、俺を突き上げる。
「ねえっ、翔ちゃんとどっちがきもちいい?」
「だから…雅紀…」
「ああっ…こんなの初めてだよ…ねえ‥和也…」
「翔さんはっ…客だからっ…」
「え…?」
ピタッと動きが止まった。
「ちゃんと金払ってる…客だから…」
「え…?嘘…」
「うそじゃねーよ…」
内臓をえぐられるような痛み。
その痛みがなんとか意識を繋いでいる。
「う…そ…だ」
「嘘じゃねーよ…だいぶ早い時期から、俺の客なんだよ…あの人…」
「じゃあ、翔ちゃんニノのこと好きなの…?」
「ああ…おもちゃとしてな…」
「うそ…」
「うそじゃねーよ…」
雅紀が俺から出ていこうとする。
「だめだ…やめるな…」
「だって…血出てる…」
「だめだっ!ヤれよ!そのまま!」
「だってぇ…」
「俺のこと好きなんじゃないのかよ!?」
「好きだよぉ…」
「じゃあ、そのまま…イケよ…」
そして、お前で俺を汚せよ。