第7章 虫襖-ムシアオ-
「そんなっ…」
「言ってみろよ…どんなことされたんだよ…」
低い声に、雅紀に怯えの表情が浮かぶ。
でもやめられない。
「同じように抱いてやるよ…」
そう囁くと、雅紀は目を閉じた。
手首を掴んで、寝室へ引きずり込む。
服を脱がせると、石鹸の香りがした。
それが一層、俺を掻き立てた。
「ほら、言えよ…どんなことされたんだよ」
「やめて…お願い…」
顔を腕で隠して、表情を見せない。
馬乗りになって、その腕を解くと泣いている。
ゾクゾクした。
「もっと…泣けよ…感じたんだろ…?」
「違うっ…ニノっ…早く抱いて」
しなやかな腕を伸ばすと、俺を抱きしめた。
そのまま俺を裸にすると、自らも全て脱ぎ去る。
両腕を俺に差し出すと、真っ直ぐな瞳を向けた。
「今日、畑中さんは俺を縛ったよ?」
黙って服を掴んで、雅紀の両腕を拘束した。
「そのまま、俺の全身を舐めたよ」
雅紀の言われるまま、雅紀の身体を這いまわった。
雅紀の息が乱れるのを聞いたら、体中の血が沸騰した。
「なに感じてるんだ…」
「畑中さんは、それを俺の口に突っ込んだよ…」
うっとりと、俺のモノを見つめた。
この淫乱…