第1章 しあわせはここにある-parallel-
「好き…大野さん…好きだよ…」
そう言って、唇が首筋を辿る。
俺は来る予感に震えた。
あのおぞましい。
快感が。
アイツらにヤられながら、感じたんだ。
気持ちよかったんだ。
俺は汚い。
あんなことされて感じるなんて、汚い。
だから…
消えてしまいたかった。
「やめて…やめろ…」
「やだ…」
「お願い…嫌なんだよ…」
「やめない。あなたを俺でいっぱいにする」
「汚れるから…だめだって…」
耳の下をニノが舐めていく。
びくりと身体が震える。
そこから舌は、首筋を降りていく。
「あ…あ…やめ…て…お願い…」
鎖骨まで来ると、ニノの口が甘く、そこを噛んだ。
ちゅっと音がしたかと思うと、ちくっとした痛みがきた。
ニノが俺に痕跡をつけていた。
「やめ…」
「俺の…大野さん…」
そう言うと、愛おしそうに俺を見た。
唇が降りてきて、また俺の唇と重なった。
気持ちよかった
ずっとこうしていたいと思った。
ニノの柔らかな唇は、俺を優しく包んで気持よくしてくれた。
漏れ出てくる唾液も、全てニノは舐めとってくれて。
二人で何かを確かめ合うように、ずっとキスをしていた。