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カラフルⅡ【気象系BL小説】

第1章 しあわせはここにある-parallel-


「だめだって…こんなこと…」


なんとか声を振り絞ってニノを止めようとした。


でもニノの手は止まらなくて。


シャツのボタンを外し終わったら、俺の胸板に手を滑りこませてきた。


シャツを広げると、俺の肌を撫でた。


「ホラ…こんなにきれいじゃん…」


つつっと手が胸板をなぞる。


そのまま首筋に来ると、頭の後ろに手を添えた。


「抱いて…いい?」


ニノが俺の顔を自分の方に向ける。


「え…?何、言って…」


「俺、大野さんのことが好きだ」


ニノが俺の目を真っ直ぐ見ながら言う。


「好きだから、抱きたい」


「だ…だめだよ…そんな…」


「大野さんは、俺のこと、好きじゃないの…?」


「好きじゃないっ!」


こんな汚い俺に、ニノに好きになってもらう資格なんてない。


「じゃあ…好きになって…」


強引に抱きしめられた。


引き剥がそうともがいても、やっぱり外れなくて。


ニノはそんな俺にはお構いなしに、耳を愛撫し始めた。


耳たぶを甘咬みしながら、囁いた。


「全部、忘れさせてあげる」


そして顔を上げると、俺の目をまた真っ直ぐみた。


切ない眼の色をしていた。
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