第6章 きみどりscene3
お風呂から上がると、さっそく晩酌に入る。
パジャマに着替えたらリビングのソファの上に二人並んで腰掛ける。
ビールとおつまみを並べて乾杯。
今度はぽつり、ぽつりとしゃべるだけで、ずっとふたりで手を繋いで黙って酒を飲んでた。
たまに智が俺を引き寄せて、頭をなでてくれたり、軽くちゅっと唇を重ねたり。
いわゆるバカップルっぽいことをしながら、ずっと飲んでた。
ビールの空き缶が10個を超える頃、徐ろに智が立ちあがって、小さな紙袋を持ってきた。
「なあに?」
酔っててろれつが上手く回らない。
「ん、翔ちゃんがくれた」
そう言って差し出した紙袋の中には小さな小瓶が入ってて。
「なに?これ」
そういうと、智が照れくさそうに下を向いた。
「び…媚薬…だって…」
「えっ…」
「お前と、使えって翔ちゃんが…」
「なっ…何考えてるのよっ!あの人っ…」
とかいいつつ、俺は小瓶から目が離せない。
酔っているせいか、好奇心が押さえられなくて。
大胆になってるのかな…
「これ…どうやって使うの…?」
「えっ…」
智が、めっちゃ驚いた顔で俺を見た。
しまった…恥ずかしすぎる…