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カラフルⅡ【気象系BL小説】

第1章 しあわせはここにある-parallel-


ニノの顔が歪んだかと思うと、ポロポロと涙が溢れだしてきた。


「大野さ…ん」


驚いた。


なんで泣くの…?


何もできずに、ただニノの顔を眺めた。


触れることが、できない。


「なんで、突き放すの…?」


俺は目を逸らした。


それは俺が汚いから…


ニノを俺の汚さで、よごしたくないから。


ニノが歩み寄ってくる。


「あなたの傍に居たいよ…」


「え…?」


「傍に、居させてよ…」


ニノが俺の前まで来た。


そっと俺に向かって手を伸ばしてくる。


身体がびくっと縮こまった。


怖かった。


ニノの手が俺を抱きしめた。


最初はそっと包まれた。


俺は震えた。


だめだ…ニノ…


そう思うのに、身体が動かなかった。


だんだん力が入ってきて、ぎゅうっと抱きしめられた。


「大野さん…こんなに痩せて…」


ニノの言葉が詰まった。


「ごめん…ごめんね…大野さん…」


なんで謝るの…?


ニノが謝ることなんかなにもないのに…


肌を密着させてると、ニノがどんどん汚染されていくようで怖かった。


「離して…」


「嫌なの?俺に抱きつかれてるの」


「…イヤじゃない…でも離して…」


「いやだ」
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