第1章 しあわせはここにある-parallel-
「お願いだから…捨てないで…俺達のこと…」
そういうと、涙が溢れだした。
相葉さんが、耐え切れず泣きながら大野さんに抱きつく。
「ね、リーダー。俺、頼りないかもしれないけど…もっと頑張るから…だから、俺に頼って?リーダーが悲しいの、苦しいの、全部俺、受け止めるから…!」
ぎゅっと大野さんの身体を抱きしめた。
潤がまた大野さんの肩を掴んだ。
「大野さん…俺たち、そんな頼りない?俺たち守ろうとしてくれてたんだよね?……仲間じゃねえのかよ…俺達…なんでリーダー一人に、こんな重いもの背負わすことなんて出来るんだよ…分けてくれよ…」
そういうと顔を伏せた。
ぽろっと涙が床に落ちていった。
翔さんが静かに大野さんの居る方へ歩み寄る。
「智くん…?俺たち、絶対に智くんのこと見捨てないよ?嫌いにもならないよ?…だって、あなたが身を挺して守ってくれたんだよ…?」
語尾が震えた。
翔さんの涙が、頬を伝っていく。
めったに泣かない翔さんの涙は、とてもきれいだった。
「俺たちがっ…!平気でいるとでも思ってるのかよっ…!」
急に声を荒げた。
翔さんの拳がぎゅっと固く握られた。