第1章 しあわせはここにある-parallel-
直後に病院の人がバタバタと部屋に入ってきた。
警告音が異常を知らせたのだろうか。
何人ものスタッフが入ってきて、俺達は部屋を追い出された。
結局、その日は面会謝絶になって俺達は追い出された。
病院のスタッフに、変に刺激しないでくれって言われた。
アンタはなにもわかってない
そう怒鳴りそうになった。
相葉さんが俺の肩に手をおいて落ち着かせてくれた。
翔さんも俺の肩に手をおいた。
諦めて肩を落とした。
床をみたら、水の粒が落ちた。
泣いちゃいけない。
泣きたいのは大野さんなんだから。
潤が俺にタオルを差し出してくれた。
「ありがと…」
俺達は4人で病院を後にした。
それからの俺達は、必死に仕事をこなした。
大野さんが戻ってきた時、居場所があるように。
あの人が俺たちを守ってくれたように、あの人の居場所は俺達が守ろうと思った。
たった2週間。
そんな短い期間だったのに、あの人の不在が堪えた。
あの人は嵐の精神的支柱なんだって、みんな改めて気づいた。
仕事の合間に、大野さんの病室へ面会へ行くが、別人のように今度は何の反応も示さなくなった。
これは長期戦になる。
そう思った。