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カラフルⅡ【気象系BL小説】

第4章 灰紫


「翔ちゃん…来て…?」


俺に手を差し伸べる。


「うん…その前に…」


俺はベッドの横のクローゼットを開けた。


ドサッと中から倒れてくる。


「ひゃっ…翔ちゃん!?」


「あーあ…だめじゃん…」


そういって、俺はそれを抱き起こす。


そのままそれをベッドに投げ出した。


「潤っ…」


智くんが慌てて潤を縛っていた縄を解く。


最後に口を縛っていたタオルを外すと、潤を抱きしめた。


「なんで…?翔ちゃん…」


「ん…?プレゼント。智くんへ」


「えっ…!?」


「な。潤?」


潤が力なく頷く。


「リーダー…」


そう言って潤は智くんにすがりつく。


「潤…どうしてこんな…」


呆然として智くんが呟く。


「好き…リーダー…好き…」


「え…?」


「抱いてあげなよ…?智くん」


「なっ…に言ってんだよっ…」


「俺は智くんを抱きたいけど、たまには智くんだって抱きたいだろ?」


「しょっ…翔ちゃんっ…」


「ね、潤がいいって言ってるんだよ?抱いてあげたら…?」


「やだよっ…」


そう言って智くんは潤にシーツを掛けた。


その優しさが…


邪魔なんだよ。

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