第3章 萌葱-moegi-
「智?」
脂汗を流しながら、智がうなされていた。
うっすらと目を開けると、俺に抱きついてきた。
「雅紀っ…」
「どうしたの…?」
まだ俺は智の中にいた。
中が大きくうねった。
「っ…智っ…」
「あ…雅紀…まだ…中に…」
「うん…ごめんね…また大きくなっちゃった…」
「シよ…?」
「え…でも…智、泣いてる…」
「大丈夫…雅紀がいてくれるから…」
「どうしたの…?」
「怖い夢…みただけ…」
智の額に浮かぶ汗を手のひらで拭った。
「もう…怖くないよ…雅紀がいるから…」
ぎゅっと俺に抱きついてくる、このかわいい生きものをもっと幸せにしたいと思った。
「大事にするよ…智…」
「うん…俺…雅紀なら…雅紀しかだめだ…」
「ありがと…智…」
智の腰が動いた。
「んっ…だめだよ…智…まだ…」
「いい…気持よくなろ…?」
そのまま智のなすがままになっていた。
安心して…
俺は、智の嫌がること絶対にしないから…
幸せにしかしないから…
智の腰を引き寄せると、智が微笑んだ。
「ちょうだい…雅紀…」
妖艶に微笑んだ。