第20章 グレイ scene2
二人で洗面所に並んで立ったら、二人ともすごい頭してた。
「ほらあ…人のこと笑えないでしょ?」
髪の毛生乾きで寝ちゃったからな…
二人でせっせと寝ぐせを直して、顔を洗って歯を磨いた。
そのままリビングへ行って、ソファに座った。
「とりあえずどうしようか?」
「かず…朝飯たべたい…」
「どっかいく?」
「あさめし…」
「でも今日、日曜だからどこ行っても人いるしなあ…」
「めし…」
ソファで二人でくっついて、かずは膝を抱えてぐらぐら揺れてみてる。
ぼんぼんと俺に身体を当てて、きゃっきゃと笑ってる。
子供か…
俺はクッションを持って、かずの身体に押し付けた。
「あーやだあ!」
かずがクッションをとりあげて、いたずらっこみたいに笑った。
「ねー…かず。俺が作るから朝飯食おうよ…あれじゃ足りないよ…」
「えー…もう、しょうがないなあ…」
「ホットケーキ焼いてやる」
「ホント!?」
「うん。あれなら、俺も失敗しないから…」
二人でキッチンでホットケーキを焼いた。
ホットケーキミックスを説明通りに作ればオッケー。
そこに焼いたハムとスパムを挟んで食べる。
たくさんできるから、甘いのももちろん食べる。
コーヒーはかずが淹れてくれた。