第20章 グレイ scene2
「ねー…かずー…」
「んー?なにー?」
ベッドの中で、かずの足をツンツンしてると、やっと起きた。
「今日、なにする…?」
「んう…なにしようか…」
今日は二人ともオフで。
かずは映画のプロモが続いてるんだけど、ぽっかりと休み。
俺は共演者が何人かインフルで熱出したから、急遽休み。
だから、何するか決まってなかったんだ。
「とりあえず、朝ごはん作るよ」
そう言ってかずは起きだした。
俺も後に続いて一緒にキッチンに入る。
「なにたべよお…?」
冷蔵庫を覗いてるかずの後ろ姿をみてると笑いがこみ上げてくる。
「…何笑ってんのよ…」
頭には派手な寝癖。
パジャマはなぜか裾が右側だけ、ズボンの中に入ってる。
おまけにボタン…
「ボタン、いつ掛け違ったの?」
「えっ…?」
昨日の夜、えっちしたあとシャワーしたんだけど、寝ぼけながらパジャマ着てたからな…
クスクス笑ってたら、一生懸命かずはボタンを掛け直してる。
「もうっ…しょうがないじゃん!」
乱暴に冷蔵庫からウィダーを取り出すと、蓋をとって俺の口に突っ込んだ。
「ふがっ…」
「アンタにはそれで充分っ」
って言いながら、かずもじゅううって吸ってる。
ぽいっとゴミ箱に捨てると、洗面所に引っ張ってかれた。