第3章 萌葱-moegi-
ガクガク震える智の身体をぎゅうっと抱きしめた。
「あ…ん…雅紀…気持ちイイ…」
トロトロの声でいうと、急速に力が抜けていった。
「あぁ…ヤバイ…雅紀…」
「ん…?どうしたの…?」
「好き…」
「智…」
「大好き…」
「俺も好きだよ…智…」
首筋にちゅっとキスをすると、完全に脱力して、ベッドに沈み込んだ。
そのままとろとろと目を閉じていくのを、幸せな気分で眺めた。
「離さないで…」
そう言うと、眠りに落ちていった。
「もう…離さないよ…絶対…」
智の中に入ったまま、ずっと身体を抱きしめた。
このぬくもりが俺の腕の中にいる。
信じられない。
夢みたいだ。
もしかして夢かもしれない。
でも。
だとしたら、この夢から絶対に覚めたくない。
智の粘膜に包まれたまま、ずっとこのままで。
温かい体内の温度と一つに融け合いたい。
「愛してる…」
そのまま体中を確かめるように触った。
繋がった部分を確認して、また大きくなった。
俺が智の中に入ってる。
眠っているのに、また俺をじんわりと包み込んで締め付ける。
幸せだ…