第20章 グレイ scene2
「なにしてんの」
ビクッと身体が震えた。
「あ…」
「それ、俺のTシャツ…」
「な、なんにもしてな…」
「もしかして…匂い嗅ぎながらしてたの…?」
「や…やだ…見ないで…」
恥ずかしくて…消えてしまいたかった。
おばけだった時みたいに。
智はそれきりなんにも言わないでじっと立ってる。
俺も恥ずかしくて智を見ることができなかった。
「…続き、してよ」
「えっ…?」
「ほら…見ててあげるから…」
そう言って俺の足の間に智は座った。
「やっ…やだっ…そんなの無理っ…」
慌てて滾った自分を隠そうとするけど、強引に止められた。
「だって…凄く可愛い…和也…」
「え?かわ…?」
「見たい…見せて?」
じっと真っ直ぐな目で見つめられて。
後ろ暗いことをしていた俺は、その頼みを断れなくて…
「ちょ、ちょっとだけですよ…?」
そういうと、智はこくんと頷いた。
恥ずかしくて目をぎゅっと閉じて、身体を起こした。
「さ、智…あんまり見ないで…」
「やだ」
ばか…
でも、俺ももう止められないほど高ぶってて…
ぎゅっと握ると、ゆるゆると動かし始めた。
「んっ…ぅ…」
勝手に出てくる声を抑えるので精一杯で。
すぐにそれはキそうだった。
「やっ…やあっ…お願い…智、みないで…みないで…」
「和也…凄い…かわいいよ…」
智が突然キスをくれた。
「イッて…?見たい」
そう耳元で囁いていって…
呆気無く俺は、自分の手の中に放ってしまった。