第20章 グレイ scene2
「ん…智くん…もっと…」
「翔の欲張り…」
そう言われて、身体が勝手にぶるっと震えた。
「あ…耳まで震えるね…可愛いよ翔…」
「あ…いや…見ないで…」
耳の付け根に着いていた鈴がチリンと鳴った。
「ああっ…」
急に下半身から快感が駆け上がってきた。
ニノが俺を咥えていた。
「や、ニノそんな急に…」
「翔、見て…ニノのお口から何が見えてる?」
ニノの口元をよく見てみたら、なにか白いものが見えた。
「生クリーム…翔の棒、おいしく食べてるよ?」
「あ…や、だ…恥ずかしいよ…」
ニノは顔を上げて、ケーキからクリームを指で掬い上げた。
それを俺に塗りつけると、また口に咥え込んだ。
「やーらしいねえ…。翔がいけないんだよ…?こんなに猫耳が似合うから…」
智くんが耳元で囁いて、身体にどんどん力が入らなくなる。
ニノの熱い唇と、甘い匂いで頭がおかしくなりそうだった。
「智くん…ちょうだい…?」
舌を出して智くんを誘うと、すぐに甘い舌が俺のに絡む。
「ん…っ…嬉しい…」
智くんが俺の身体に腕をまわして、ぎゅうっと抱きしめてくれる。
チリンとまた頭の上で音がした。