第9章 図書館にて
「え~次は俺が調べた情報を言っても大丈夫ですか?」
「あぁ、構わないよ」
拓実が許可を出すと康介は頷き軽く深呼吸をした。
「俺が一番成果を出してないと思いますが、分かったことだけを言います。偶然なんですが・・・金の箱のふたの裏に関する情報を得ました。信じがたいと思いますが、ふたの裏に彫られた文字は・・・ムー大陸の物です」
「ムー大陸とな?」
「そうです、皇帝陛下。このページを見て下さい海水に浸食されていますが、この彫り物・・・ふたの裏に彫られた文字にそっくりではないですか?」
康介が例のページを見せると皆が納得した表情をした。
「ただ、残念なのは・・・文字の翻訳や意味が不明なままなことです。俺からは以上です。力になれず申し訳ないです」
「はぁ~、ネガティブですね。ちゃんと調べられているのに、そんなこと言っちゃいかんよ。地元では名の通った万事屋だろ?お前さんは、きちんと結果を残し依頼を達成した。感謝するぜ」
「ありがとうございます、九条さん」
康介は頭を下げ拓実に礼を述べた。
「次は俺が説明します。俺はマシュ、モードレッドと一緒に1974年3月の新聞について調べました」
「資料は多い方が良いと考え三社の新聞で調べました」
「小さな記事だったが、全て同じ内容だったぜ。一人がバイクの事故で死んで、一人が重傷ってな」
「豊橋先生の名前はもちろんのこと、ほかの方たちの名前も載っていました。以上のことから、豊橋先生の日記の裏付け信憑性が高まったと考えて間違いないと思います」
歩たち三人が説明を終え頭を下げると拓実が小さめの拍手を贈った。
「なかなかのプレゼンだったな~。現役高校生は違うな~。とても分かりやすかった」
「モードレッドが歩とマシュと連携?」
アルトリアが、まさかという表情をしていた。
「何だよ、父上?オレが誰かと協力しないって顔じゃねぇか、マスターの頼みなら引き受ける、これがサーヴァントっていうもんだろ?」
モードレッドが満面の笑みで自信を持って言った。
「それはそうですが・・・。(モードレッドには負けたくはないですし)初、次回は協力しましょう!!」
「もちろん協力するが今回協力していたよな?オレの戦力不足だったか?」
「いえ、そういう訳ではないのですが・・・」
「奏者よ、余のことも忘れるではない!!」
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