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Fate/Fantasy Of Cthulhu

第4章 400PV記念!!番外編:兄と弟


「戦闘開始!!」
隆の掛け声によって戦いの火蓋が切っておとされた。
「土御門流刀術《空破炎伝斬》」
先に技を繰り出したのは初だった。
超高速の抜刀術であり刀身による斬撃ではなく、真空破を発生させ、それによって相手を斬り伏せ炎で焼くという二段階の攻撃だ。
接近戦ではお互いがお互いの間合いに入る必要がある。
なら、相手の間合いに入らず攻撃するのが有利である。
その攻撃手段を可能にしたのが《空破炎伝斬》である。
歩は最初の真空破を避けたが、時間差で来る炎を避けれなかった。
「ぐっ・・・!痛みや熱さは親父の言う通り感じねぇが、衝撃はあるな」
歩は余裕そうに言ったが内心は驚きを隠せなかった。
(まさか兄貴が、いきなり技を繰り出すとはな・・・。意外だ)
「おい、初。弁償な」
「何!?」
隆が指を指した先には燈籠が真っ二つになっているのを確認できた。
歩が避けたことによって燈籠に初の技が直撃して真っ二つになったようだ。

「ねぇ、エミヤ。この戦いどう思う?」
美希が唐突に話しかけてきたのでエミヤは少し考えるそぶりを見せてから、得意顔をして話した。
「この戦いは初にとっても、歩にとっても非常に有意義な物であるだろう。お互いに新たな一面を発見できる良い機会だと私は思うがね」
「なるほど~。因みにエミヤはお兄ちゃんと歩、どちらが勝つと思う?」
「難しい質問だな、それは・・・。相性で見れば歩が有利だが、初が簡単に勝利を手放すとは到底思えないがね。結果的に言えば私にも分からない。だからこそ、私は二人の戦いを見ている」

「今度は俺の番だぜ、兄貴」
「来い・・・」
歩は大剣を構えていたが突然、地面に突き立てた。
そして、初の方へ人差し指と中指を向けた。
「水槍《水蛇式》」
初は飛んできた水槍《水蛇式》を避けることなく、斬りつけた。
「兄貴は・・・水を斬れると思ってるのか?」
「くっ・・・!」
水槍《水蛇式》は初が斬ったことによって、二つに分かれ初の右手と左足を拘束した。
初は解こうとするが水なので掴めなかった。
「水発《水蛇式》!!」
歩が言葉を発した瞬間、初を拘束していた水槍《水蛇式》が爆発した。
これで初は戦闘不能になったと思われたが、煙が晴れると無傷ではないが立っている初の姿があった。
「・・・。驚きだ、何で立っていられるんだ?」
「・・・」
初は歩の質問に答えなかった。
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