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Fate/Fantasy Of Cthulhu

第4章 400PV記念!!番外編:兄と弟


「過程が変わっても結果は変わらない。例えば、群馬に行くことにする。これが結果。電車で行こうが車で行こうが着く。過程が変わっても結果は変わらないんだよ・・・」
「兄貴の捻くれ者!!」
「お前は臍曲がりだな・・・」
初と歩が低レベルの口喧嘩をしていると美希がやって来た。
「お兄ちゃんと歩、落ち着いて」
「「オレは落ち着いている
俺は落ち着いているぜ!!」」
美希は二人の反応に困った。
落ち着いていないから、声を掛けた美希の対応は正しかった。
それを、一言で片付けられ困るのは当たり前である。
「兄貴は悲観的過ぎるんだよ!!」
「なら、お前は楽観的過ぎだな」
美希が困っている前で初と歩の言い合いは続いていた。
「やれやれ・・・二人とも止めないか。美希が困っているぞ」
初と歩の言い合いを止めに入ったのはエミヤだった。
美希はエミヤが来て、ホッとした表情をした。
「一体何があったんだね?」
「マシュのことさ。兄貴が直ぐに家に戻っていたらマシュは普通の人間として生活を過ごすことができると思った。だけど兄貴は・・・」
「オレが戻ってきたところで結果は変わらないと言った」
エミヤは初と歩の意見を聞き、手を顎に当て思考した。
そして答えを導き出すと初と歩に言った。
「まず、初。君は家族に心配かけ顔合わせするのに気が引けた。だから、戻るのが遅くなった。それは間違いないな?」
「その通り」
「歩は初の心情を考えていたかね?」
「そっ・・・それは、考えて・・・いなかった」
歩は俯きながら答えた。
「初、歩は君の心情を考えていなかったようだ。いや、正確には考える余裕がなかった。何故だか分かるか?」
初は答えられず首を傾げた。
「君の心情よりも君の力を必要としていたんだよ。それだけ、歩は君を信頼している証拠さ」
「それは・・・過大評価だ・・・」
エミヤは、いやと言い首を横に振った。
そして微笑んで言った。
「君たち兄弟は実に良い兄弟だ。何せ喧嘩できているからな」
「そうだな・・・」
初は頷き言った。
「そして、大事なのは過去ではなく・・・未来ではないかね?マシュがサーヴァントとしての覚悟を決めた。なら必然とマスターも覚悟を決めなくてはな」
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