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Fate/Fantasy Of Cthulhu

第3章 春という季節


「わ~かった!!オレは沖田さんがサーヴァントで良かったよ。憧れの新撰組がオレのサーヴァントなんて誇りに思う」
「ほっ・・・ほんとですか?」
沖田は目に涙を溜め上目遣いで言った。
(沖田さん・・・上目遣いは反則ですよ)
「ほっ、ほんとだ!!」
初は大袈裟に頷く。
そうでもしないと、沖田さんの上目遣いにやられてしまうからだ。
「わ~い、やった~!!」
沖田は子どものようにはしゃいだ。
初とマシュは苦笑した。
(新撰組、最強の剣士っていうことを疑いたくなる程の無邪気さだな)
初は沖田とマシュに一言言い歩の部屋を後にした。

時間は19時になり、居間で初の歓迎会が行われていた。
初がお誕生日席でその周りにサーヴァントたちが座っていた。
テーブルの上にはエミヤが腕を振るった料理が並ばれていた。
どれも初の好物である。
「君の為に腕を振るい作った力作だ。味わって食して欲しい」
「うん、ありがと」
初が頷くとエミヤは微笑んだ。
食べている最中に初の下にサーヴァントたちが詰め寄るので、初は対応に追われていた。
「初殿は相変わらず人気ですね。これも人望がある初殿だからこそ成せる業なのでしょうか」
「多分そうだと思うよ。時々何を考えているのか、分からなくなることがあるけどね」
美希が言うとディルムッドは苦笑しながら頷いた。
ディルムッドにも思い当たることがあるようだ。
「ディルムッドはお兄ちゃんの下に行かなくていいの?」
「お恥ずかしながら、今すぐ参りたいのですが・・・。その初殿がとてもお忙しそうなので」
「ふ~ん・・・。お兄ちゃん~!!」
美希が声をあげると初が呼ばれた方向に顔を向けた。
「ディルムッドが話したいことがあるんだって!!」
「みっ、美希殿!?」
ディルムッドが驚き慌てていた。
初は立ち上がりディルムッドの隣に来て座った。
ディルムッドは困っていて美希は笑っていた。
「お忙しい中、お呼び立てて申し訳ありません・・・」
「気にするなよ、ディル。で、話したいことって何だ?」
初はお茶を飲みながらディルムッドの答えを待った。
「恐れながら・・・このディルムッド、初殿とお手合わせを---」
ディルムッドの言葉を遮ったのは、初が盛大にお茶を吹き出す音だった。
「初殿!?」
ディルムッドは驚いている反面、美希は大爆笑。
そんな中、ロビンフッドが呆れながらもテーブルを拭いてくれた。
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