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Fate/Fantasy Of Cthulhu

第2章 土御門一族


美希はディルムッドの態度に苦笑しながらも、ディルムッドにスマートフォンの画面を見せた。
「LINEで康介と、やり取りをしているんだけどね・・・」
「康介殿、確か・・・マスターの伴侶となる方ですよね?」
「★◎▽◇□※!?」
美希は声にならない声をあげた。
ディルムッドは美希の反応に驚いてた。
何か勘違いしているようだ。
「マスター!?いかがなされました!?」
「変なこと言わないでよ~。そうなるとは決まってはいないんだから~」
(そうなると、いいんだけどね・・・)
「それは・・・申し訳ございません。して、康介殿がいかがなされましたか?」
美希は咳払いをして口を開いた。
「え~と、依頼が一件も来なかった!暇だからベッドでゴロゴロしてたら、落ちた」
ディルムッドは反応に困った。
マスターである、美希と同じく笑うべきか否か。
依頼のことか、ベッドから落ちたことか。
「その・・・康介殿の怪我は大丈夫なのでしょうか?」
無難な、康介の身を案じると云う選択肢にした。
美希は笑いながら答えた。
「大丈夫、大丈夫~。今こうして、LINEでやり取りしているから~」
(流石は我がマスター。康介殿が寝床から落ちたとなっても動揺を見せず、笑い飛ばすとは・・・。このディルムッド改めて美希殿の度量の大きさに感服です)
ディルムッドは微笑んだ。
一通り話が済み、美希はスマートフォンを操作しながら歩みを進めた。
その時、ディルムッドから行く手を阻まれた。
「・・・ディルムッド?」
美希は首を傾げ困惑した。
「美希殿・・・。一つだけ諫言を許し頂きたい」
「何?」
ディルムッドは一呼吸置くと口を開いた。
「今まで見逃してきましたが・・・歩殿の言葉を借りて諫言を申し上げる。歩きスマホは危険です、マスター!」
「おっ、おう・・・」
美希はディルムッドの迫力に負け固まった。
美希の反応に困惑しディルムッドが声を掛けると美希は首を横にブンブンと振ると正気に戻った。
「大丈夫ですか、マスター?」
「うん」
「私が、しっかり見ているので・・・歩きスマホでの危険は減ると思いますが。歩殿が口を酸っぱくして言っておられるので、その・・・諫言を申し上げました」
「ありがとう。確かに危ないし、この程度でディルムッドに迷惑をかけられないしね。気を付けるよ」
美希は微笑みスマートフォンをしまい、二人で歩き出した。
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