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Fate/Fantasy Of Cthulhu

第2章 土御門一族


「そうだな・・・」
歩は顎に手を当て真剣に考えていた。
普段なら冗談だろ、と笑い飛ばすのだが歩の真剣な態度にモードレッドは黙って答えを待っていた。
「テレビとかで放送されている限りの話では、いるか否かは分からん。簡単な話UFOや宇宙人は存在する、と似ているからな。俺個人としては、いると思うぜ。何せ妖怪が存在する世の中だからな~」
「はは、確かにな。まぁ、存在したとしてもやることは一つだしな」
モードレッドは歩の目を見た。
一緒に言おうとのことらしい。
「「倒すだけだ!」」
言い終えると二人は笑い合った。
そして見回りを続けることにした。

「お疲れ様です。私はこれで失礼します」
美希は仕事仲間に言った。
地元の保育園に勤めている保育士である。
美希の日課として仕事終わりに見回りをするのである。
「お疲れ様です、美希殿」
「あっ!ディルムッド~」
美希に声を掛けたのはサーヴァントのディルムッド。
若い青年の騎士で美貌の持ち主である。
「神社(家)にいれば良かったのに~。ずっと霊体化していたんでしょ?」
「マスターの身を案ずるのは騎士の役目。このディルムッド、美希殿に万一があれば・・・隆殿に顔向けができません」
今のディルムッドは霊体化はしていなく、普通に美希の傍に立ち会話をしている。
主の身を案じるディルムッドは当に騎士の鑑だ。
「そっか~、ありがとう。じゃぁ、帰りながら見回りをしますか~!」
「はっ、仰せのままに」
二人は肩を並べ歩き、帰り道を目指しながら見回りを始めた。
「美希殿、少し宜しいでしょうか?」
「ん、どうかした?」
歩いて数分後、ディルムッドは美希に声を掛け歩みを止めた。
美希もディルムッドに合わせ歩みを止めた。
「スマートフォン・・・で宜しかったでしょうか?そのような物を触りながら、何故お笑いに?」
「へっ!?笑ってた?」
「それはもう、飛ぶ鳥を落とす勢いでした・・・」
ディルムッドは申し訳なさそうに言うと、美希は驚いた。
「もう~先に言ってよ~!」
「もっ、申し訳ございません。美希殿が楽しそうにしていたもので・・・その、水を差すような行為ができませんでした」
美希は頬を膨らませ、少し怒った。
ディルムッドは頭を下げ謝った。
「頭を下げなくていいよ、ディルムッドは私のことを考えて黙っていたもんね。ありがとう」
「いえ、礼を言われることなど」
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