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Fate/Fantasy Of Cthulhu

第2章 土御門一族


陰陽師について・・・どれ程御存知か。
陰陽師といえば思い浮かべるのは安倍晴明であろう。
それは間違いではない。
では、「陰陽師」自体どういうものか御存知か。
陰陽師とは特殊な卜占法によって国家・社会もしくは個人の吉凶禍福を判じ、またそれに対応する呪術作法を行う方術士。
古く飛鳥時代に存在したが令制では陰陽寮に官人として陰陽師六人が置かれた。
簡潔に述べると国家公務員ということだ。
六人が置かれた、一つの疑問が生じる。
安倍晴明を除く五人の陰陽師はどういう者たちなのか。
マイナーではあるが一応、名前は残している。
国家公務員である陰陽師、安倍晴明以外名前が思い浮かばないのは何故か。
答えは簡単だ、安倍晴明が類稀なる才能の持ち主だったからである。
さて、陰陽師といえば安倍晴明と誰もが思い浮かべるが、安倍晴明について詳しく知っているであろうか。
安倍晴明の生まれは全く分かっていなく「葛の葉」伝承だと母親は白狐とされている。
また、安倍晴明は色々な作品に若く格好良く描かれ登場しているが、史実の安倍晴明の最も若い姿は41歳である。
安倍晴明以後、安倍氏は陰陽師の家系として活躍し、ある代から姓を「土御門」と改める。
それから800年後・・・

「Take That, You Fiend!」
「滅せよ!」
夜中の町で二人の声が響いた。
いや、正確には一人の陰陽師と一体のサーヴァントである。
「今回はオレの方が先だったな~歩?」
「はいはい、立派ですね~。流石はモードレッドさん」
陰陽師の名は土御門 歩であり、サーヴァントの名はモードレッドである。
歩とモードレッドは見回り中に遭遇した妖怪を退治していた。
妖怪退治は速度や数で競うものではないが二人を組ませると、いつもこうなる。
「納得いかねぇな・・・次の獲物で白黒決めてやる」
「その獲物に遭遇しない方が、俺としては嬉しいけどな」
「あ~?腰抜けか、歩は」
「モードレッドはイノシシだな・・・」
「それってどういう意味だ?」
「そういう意味さ」
この二人を組ませると賑やかで、ろくなことにならないが戦果は残していた。
なんだかんだで相性がいい二人である。
「なぁ、歩」
「ん?」
声のテンションが高かったモードレッドが低めの声で言ったので歩は真剣に耳を傾けた。
「クトゥルフ神話の神話生物っていると思うか?」
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