第3章 長年片想い
間違えて好きな人にメールで送ってしまった、1つのポエム。
それが原因で告白することになってしまい、フラれた経験談。
それをクラスにバレてばらまかれた悲惨な中学時代。
これが私、山田加奈の中学時代の濃い思い出。
でも、もうフラれて高校生にもなって数月も経ったのに
まだ、君に恋をしている。
あれから3年弱か…。
部活の友達に悲惨な恋愛話をさっき話したおかげで、
あぁ、あんなこともあったなぁ。と電車の中で思い返している。
周りから見たら、女子高生がぽけーっと1人、口をあんぐり開けて座っているものだから、さっきからじろじろ見られる。視線が痛い。
そんなことを気にしているうちに最寄駅に着き、改札を出る。
地元は坂が多いので帰る気が失せていたその時だった。
後ろからシャーッと自転車で抜かされた。
誰だろうな〜と呑気に考えていたらあの制服とあの後ろ姿は
まさしく、自分の好きな人だった。
普段、時間帯が合わず滅多に会わないが、今日はいつもより部活が長引いて時間帯が遅かったので偶然会えたのだ。
『会っちゃった〜!!!!』
久しぶりに姿を見たものだから、テンションが上がる、かな。
今日は部活で身体中筋肉痛だったが、いいこともあり、ぐっすり眠れそうだ。