第7章 あとがき
そして黒尾くんの存在。
なぜ彼を起用したのか。
まず、縁下くんと真逆の人を探しました。
木兎さん、黒尾さん、山本くん、リエーフ他数人。
赤葦さんは縁下くんと似たような雰囲気があったのでやめました。
見た目は真逆だけど、似たような性格?の人を絞った時、黒尾さんしかいないとなりました。
彼もまた縁下くんと同じ匂いがしました。
優しくてだけど不器用、だけど逃げずに立ち向かう。
それは縁下くんにないもので。
だからこそ彼を選びました。
黒尾君は彼女のことを好きです。
でもそれは「恋」と呼ぶにはあまりに脆いもので、彼はそれに気づいていません。
黒尾くんが彼女に抱いている想いはどちらかと言うと「恋」というより「愛」に近いです。
もっというなら「家族」に近い。
彼女がいじめに遭っているのをみてしまい「護らなくては」という思いが強くなり、最終的に「恋」だと勘違いしてしまいます。
彼がその気持ちに気が付くのは大人になってから。
でもその気持ちが「恋」でなくても少しは彼女の弱さや脆さに惹かれているのも事実です。
出番は少なかったけれど、彼女の中にも黒尾くんはいます。
面倒見のいいお兄さん。優しい人。不器用な人。
彼女もまた"友達"として彼のことが好きでした。
最後に。
夢主ちゃん。
なんでこういう設定にしたか。
まず、私は雨が好きではありませんでした。
低気圧で頭痛いし、選択できないし。
なんてことない理由ですが。
夢主にはモデルがいます。
近所に住む小さい女の子です。
コンビニに行ったとき、たまたますれ違いました。
傘も差さずに水たまりで遊んでいました。
合羽は着ていましたよ。