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【R18 ハイキュー!!】幼なじみ 赤葦京治との場合

第3章 告白スルーは他人のはじまり



「……今はいない、と思いますけど」

「ホント?」

ぱっと明るくなった先輩、嬉しそう。

「……たぶん」

「よかった~。実は1年のマネの子から探ってくれって頼まれてるんだよね」

1年。後輩の子か……

胸がチクッとする。

「なんか入部してきてすぐに赤葦の事好きになったみたいで」

チク、チク。

「ほら来週から夏合宿だから、そこでキメたいって事前調査中ってわけ」

「そうなんですか……」

梟谷学園グループではバレー部は夏休みに入ると大がかりな合宿が2回ある。

夏休みに入ってすぐの1週間と、お休みの後半にもう1週間。
今年は、森然高校でやるらしいことは聞いた。

「結構合宿中って夜とか時間あるし、1週間って長いから、割とこういうコトも多いんだよね」

そんな簡単に人の事、好きになれるってすごい。

「でも奥手で自分から赤葦に声かけることできない子だから、ここは私が頑張っちゃおうかっ思って」

チク、チクと、刺さったままの小さな棘を押されるような痛み。

「赤葦って、部活中、結構怖いから直接こんなコト訊ける感じでもないし」

恐い京治なんてみたことない。

こういう時、あ、幼なじみなんて言っても結局なにも知らないんだって思い知らされる。

今の私には、京治がよくわからない。

もともと京治は本当の気持ちを言ってくれない人だったけど、特にあのキスした夜から、もっと京治がわからなくなった。

京治を追って必死に勉強して梟谷に入ったのに。

スポーツ推薦で梟谷が決まった京治と一緒にいたくて、必死で頑張った。

普通に受ければ梟谷は都内でもレベルが高くて有名。

でも、一緒のところに行きたかった。

オトナになれば、私たちはきっと疎遠になる。

京治との接点が全くなくなってしまう。

だからせめてあと3年、高校の間だけは、近くにいたかった。

なのに……


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